朝霞市で戸建て売却と購入は同時進行できる?住み替え前に知るべき手順を紹介

細野 純一

筆者 細野 純一

不動産キャリア32年

不動産に携わって、およそ32年。総合デベロッパーで、宅地造成。土地有効活用。建物一括借り上げ、マンション分譲、用地の計画買収、不動産コンサルティング事業にかかわりました。また、店舗・倉庫・別荘地の仲介、借地権の売買などもかかわったことがあります。

住み慣れた朝霞市で新たな戸建てに住み替えたいと考えている皆さま、「売却と購入を同時に進めるのは難しいのでは?」と不安に感じていませんか。実は、適切な計画と準備を行えば、仮住まいや余計な資金負担を避けてスムーズに住み替えを実現することができます。本記事では、朝霞市で戸建ての売却と購入を同時進行で成功させるためのポイントや注意事項について、分かりやすく丁寧に解説します。住み替えを安心して進めたい方は、ぜひ続きをご覧ください。

同時進行での住み替えの概要と朝霞市で戸建てを売却・購入する際のポイント

住み替えの方法には「売り先行型」「買い先行型」「同時進行型」があります。特に同時進行型は、現在お住まいの売却と新居の購入を同時に進めて、決済・引き渡しを同じ日に行う方法です。この方法では、仮住まいが不要になり、二重ローン(ダブルローン)を回避できるなど、時間的・経済的負担を抑えるメリットがあります。一方で、売却と購入のタイミングを合わせる必要があり、スケジュール管理の難易度が高くなるという注意点もあります。

朝霞市の地価は、住宅地で平均84万円/坪、基準地価は97万円/坪、さらに公示地価は99万円/坪(いずれも2025年時点)と比較的堅調に推移しています。とくに駅周辺エリアでは地価が高く、地域ごとの価格差が明確です。こうした地価動向を踏まえ、売却と購入に際しては市場価格をしっかり把握し、適切な価格設定と資金計画を立てることが重要です。

同時進行型を成功させるには、綿密なスケジュール管理が欠かせません。売却活動と購入先の決定、決済日の調整、引き渡しの準備まで、タイミングをぴったり合わせる必要があります。特に、物件探しや契約のタイミングを逃さないよう、事前に余裕を持った段取りを行うことが鍵となります。

項目メリット注意点
同時進行仮住まい不要、二重ローン回避、引っ越し1回スケジュール調整が難しい、売却価格や購入条件の妥協の可能性
地価動向底堅い価格、駅近エリアの資産性エリアによる価格差、将来の下落リスクもある
資金計画短期で資金の見通しが立てやすい売却額が低くなるリスク、資金繰りの慎重な調整が必要

資金計画の立て方とローン手続きのポイント

住み替えを同時に進める際には、売却資金と購入資金のバランスをしっかりと見極めることが大切です。まず、自宅の売却で得られる手取り額から住宅ローン残債を差し引き、自己資金との合計で購入資金を賄えるかを確認してください。万が一不足が見込まれる場合には、「つなぎ融資」を活用する選択肢があります。つなぎ融資は住宅ローンが実行される前の必要資金を一時的に立て替えるもので、利息や手数料などのコストも考慮して検討する必要があります(例:金利2~4%、手数料約10万円程度など)。

売却と購入、それぞれの段階で発生する手付金の支払いタイミングや手続きの流れを整理することも欠かせません。例えば、購入では契約時に手付金を支払い、引き渡し時に残代金を支払います。一方、売却では媒介契約締結、買主との契約、決済・引き渡しという流れになります。この両者を同時進行させるためには、スケジュールが重ならないよう精緻に調整することが重要です。

イメージしやすいように、朝霞市での資金計画の仮定例を以下の表でご紹介します。売却価格やローン残債、自己資金を想定し、不足分をつなぎ融資で補填する構成です。

項目金額(万円)補足
売却予想額2,500築15年、査定基準で算出
ローン残債500現在の住宅ローンの残高
自己資金1,000預貯金など
不足額(購入資金見込)1,500購入価格3,000万円を想定

上記の場合、不足分1,500万円をつなぎ融資で借り入れ、売却完了時に返済する流れを想定しています。ただし、つなぎ融資には利息や手数料が発生し、融資期間が延びると利息負担も増大します。必要書類や融資条件、金融機関によって取り扱いが異なる点にも留意しましょう。

スムーズなスケジュール調整と不動産会社との連携方法

住み替えを同時進行で進める際、決済日や引き渡し日の調整はとても重要です。売却と購入双方の取引がかみ合わないと、仮住まいの必要性やダブルローンの発生という問題が生じやすくなります。同時進行では、売却と購入の引き渡しを同日に設定し、一回の引っ越しで住み替えが完了することを目指します。ただし、それには緻密なスケジュール管理と交渉が伴います 。

不動産会社との連携を密にすることも、住み替えを成功させるための鍵です。たとえば、売却・購入それぞれのタイムラインを可視化した日程表を共有して調整する方法や、居住延長(売却後も買主に数日間居住を許してもらう猶予期間)を設定する工夫が役立ちます。こうした取り組みにより、トラブルや焦りを避け、安心して手続きを進めることができます 。

朝霞市ならではの地域特性としては、交通利便性の高さや人気のベッドタウンという点が挙げられます。朝霞台駅や志木駅などに近い戸建ては比較的引き合いが多く、スケジュール調整には多少の余裕が生まれやすい傾向があります。ただし、人気がある分、売却が早く決まりすぎると住み替え先を慌てて決めてしまい、条件を妥協するリスクもあります。そこで、朝霞市という地域特性を踏まえたうえで、「引き渡し猶予日を設定」をお願いするなどの余裕を持った調整が安心です。

下表は、スケジュール調整や連携を円滑に進めるためのポイントをまとめたものです。

項目 ポイント 具体的な対策
決済・引き渡し日の調整 売却と購入を同日に合わせる 居住延長を設定する
タイムラインの共有 双方の進行状況を見える化 日程表を作成して不動産会社と共有
地域特性の活用 人気エリアならではの動きを読む 朝霞市の駅近屋敷では早期決定の可能性を見越して調整

これらを踏まえて進めることで、「売却はできたが住む場所が決まらない」「購入先は見つかったが売却が間に合わない」といったトラブルを避け、朝霞市での戸建て住み替えを同時進行で安心して進めていくことができます。

住み替えを安心して進めるための準備事項と確認リスト

住み替えを進める際には、細かな準備と確認が不可欠です。まず、売却前の戸建ての状態をチェックし、建物の劣化や損傷がないか点検することが重要です。外壁や屋根、設備の不具合、シロアリ被害や水回りのトラブルなどを事前に把握し、必要であれば専門家に補修を依頼しましょう。

次に、税金や諸費用について整理します。売却時には譲渡所得税(特に「居住用財産を譲渡した場合の三千万円の特別控除」などの特例)を利用できる可能性があります。三千万円控除の要件には、居住用であること、過去三年に同様の特例を受けていないことなどが含まれます。軽減税率の特例(所有期間十年超の場合、一部を十四・二一%に軽減)との併用も可能です。また、買い替え特例(譲渡益の課税を将来に繰り延べる)なども検討対象です。購入時には、住宅ローン控除(ローン残高の0.7%が所得税から控除される制度)や登録免許税・印紙税・不動産取得税など、各種税金や手数料を把握しておきましょう。

最後に、住み替え全体を見通せるチェックリストを準備しておくと安心です。以下は朝霞市で戸建ての住み替えを検討する方に特に役立つ項目です。

準備項目 チェック内容 備考
建物・設備の点検 外壁・屋根・シロアリ・水回りなどの不具合確認 専門家による事前点検を推奨
節税制度の確認 譲渡所得の3,000万円特別控除・軽減税率・買い替え特例の利用可否 適用要件や併用可否を税務署等に確認
購入時の控除・諸費用 住宅ローン控除、印紙税・登録免許税・取得税の見積もり 制度利用条件や金額上限に注意

これらを計画的に確認して進めることで、安心して住み替えを行うことができます。必要に応じて専門家との相談を活用し、スムーズな進行を心がけましょう。

まとめ

朝霞市で戸建ての住み替えを同時進行で進める際は、資金計画と日程調整がとても大切です。売却と購入を同時に進めることで、仮住まいの心配や無駄なコストを抑えることができ、安心して新しい生活への一歩を踏み出せます。しかし、タイミングや資金のバランスを適切に管理しなければスムーズな住み替えは実現しにくくなります。事前準備を丁寧におこない、信頼できる不動産会社と連携することで、不安のない住み替えが可能となります。朝霞市での戸建て住み替えを成功させるために、ぜひ今回の記事を参考にして計画を進めてください。

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